建設現場で働く労働者を被共済者として、その労働者に当機構が交付する共済手帳に労働者が働いた日数に応じ共済証紙を貼り、その労働者が建設業界の中で働くことをやめたときに、機構が直接労働者に退職金を支払うというものです。
退職金は、国で定められた基準により計算されて確実に支払われますので、民間の退職金共済より安全かつ確実な制度です。
加入資格:
建設業で働く全ての労働者に適応されます。
一人親方の皆さんも、組合に加入することにより共済手帳の交付を受けることができます。
- 建設労働者がいつ、どこの現場、事業所で働いても、働いた日数が退職金の掛金として加算されます。公共工事の場合は、事業主や元請が労働者の共済手帳に働いた日数に応じて証紙(掛金)を貼り、労働者が退職金を請求したとき、それまでに貼った証紙の総数に基づいて、建設業退職金共済事業部から、直接労働者に退職金が支払われます。 また、労働者本人に掛金(証紙代金)の負担を求めることは一切ありません。
- 一人親方の場合は、組合に加入して、共済手帳の交付をうけることになります。(制度上、一人親方や労働者が、個人で共済手帳の申請や証紙の購入はできないからです。)そして、一人親方として働いた場合は、組合から証紙を貼ってもらい他の事業主に雇われて働いた場合は、その事業主から証紙を貼ってもらいます。
一人親方が組合から証紙を貼ってもらう場合は、証紙代金を負担することになります。
一人親方として働いた分については自分で掛金を積み立てていく形式となりますが、建退共の運用利回りは他の制度と比べて有利(1.3%)となっていますので、支払った掛金から考えると多くの給付(退職金)を受け取ることができます。
掛金日額320円から掛金を掛けはじめた人の退職金額と退職金カーブは、おおよそ下表のとおりです。(月数の計算は、共済証紙21日を1か月と換算します。)
年数(月数) | 退職金額 | 年数(月数) | 退職金額 | 年数(月数) | 退職金額 |
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1年(12月) | 24,192円 | 7年(84月) | 600,231円 | 20年(240月) | 1,933,479円 |
2年(24月) | 161,280円 | 8年(96月) | 696,999円 | 25年(300月) | 2,474,439円 |
3年(36月) | 241,920円 | 9年(108月) | 793,767円 | 30年(360月) | 3,038,919円 |
4年(48月) | 325,786円 | 10年(120月) | 893,559円 | 35年(420月) | 3,641,031円 |
5年(60月) | 414,087円 | 15年(180月) | 1,409,319円 | 40年(480月) | 4,268,007円 |
6年(72月) | 503,463円 |
掛金納付月数が12月以上24月未満の場合、退職金の額は掛金納付額3~5割程度の額となります。(労働者が死亡したときの退職金は、事業主が納めた掛金に相当する退職金額となります。)